こんにちは!ヨシヒロです。今日は書斎のプランニングについて書いていきます。最初に言っておきますが、この書斎は家づくりの中でイチバンこだわった場所と言っても過言でもありません。
なので、この記事も5,000字オーバーの大作となっております(!)。ぜひ、休み休み読んでいただければ幸いです。
男性諸君はやっぱり「オレだけの書斎」というものに憧れを持っている人も多いんじゃないでしょうか?それとも、この考え方って古いんですかね?
僕はギリギリ昭和生まれの人間だからかもしれませんが、やっぱり、
とか思ってしまいます。もしかしたら世代によって書斎に対する考え方が違うかもしれませんが、Withコロナの世の中になり、日本でも在宅勤務する人も増えているので、家の中に仕事場を確保するという意味でも書斎の在り方は見直されていくかもしれません。
そんな僕も新型コロナウィルスの大流行をきっかけにリモートワーカーに転身しつつある人間です。そういう意味でも仕事場としても使える書斎は必須です。
と言うことでこの記事では、男の憧れの書斎、仕事場としてつかえる書斎、という視点でプランニングした我が家の書斎プランをご紹介します。
プランニングする過程をあえて書いています。どんなことを考え、どんな風にプランが変わっていくのか?そんなところも参考になれば嬉しいです。
書斎は北側に配置するのが常識?!
まずは書斎の配置(間取り)について。
って聞かれたら、あなたはなんて答えますか?
ふむふむ、なるほど。
それもありだね。
あぁ~なるほどね~。
それは斬新!
いろんな考え方があると思いますし、どれが正解ってわけでもありません。100人100通りの書斎があるんだろうと思います。
で、我が家の書斎はどこに作ったか?というと、結論としては“南西の角部屋”というところに落ち着きました。
我が家の書斎は4畳半の個室ですが、南に面しているのはこの書斎とリビングになります。はい、そうです。我が家の間取りの中でも一等地を書斎にしました。
いちばん最初に間取りを考えたとき、書斎は北側のいちばん奥の部屋として設定していました。なんとなくですが、「書斎は北側」という思い込みが僕の中にあったのです。
南面はできるだけリビングやダイニングを配置したいと考える人が多いと思います。人によってはサンルーム的な場所を配置することもあるかもしれませんね。
そうやって考えていくと、パソコンしたり読書したり…という書斎は、北側に追いやられていくのかもしれません。決して北側がわるい場所ということはないんですけどね。
北側=日当たりが悪い、という印象を持たれる方も多いかもしれませんが、言い方を変えれば“緩やかな光があたる場所”とも言えます。画家さんのアトリエなんかは北側に配置されることが多いらしいですね。
最初から完全な個室をつくるつもりでいたので、南側にリビングなどパブリックなスペースを配置し、北側に寝室や書斎を集めようと考えたのです。
でも、その他のトイレやら子ども部屋やら洗面所やらとの配置を始めると、どうにも収まらない…
途中から「書斎は北側にしなきゃいけない」みたいなナゾの拘束条件を自分自身にかけてしまい、プランニングが行き詰ってしまいました…
そんなとき、我が家の建築をお願いしている工務店の社長が一言。
そこでハッと気づくのです。
家を建てるときにいちばんにこだわりたいと思っていた書斎なので、どこに配置するか?も自分で一生懸命考えていたのですが、煮詰まったタイミングでの社長の一言で考えを変え、思い切って南側に書斎を配置することにしました。
コンセプトは“隠れ家”
書斎の配置を考えると同時に、書斎の使い方を妄想しながらコンセプト的なものを考えていました。
冒頭に書いたように、個人的な書斎への憧れが”隠れ家みたいな部屋”でした。秘密基地とも言います。小学生男子が考えそうなことです、ハイ。
その隠れ家で何やるのか?と言うと、ひとつは仕事です。本記事執筆時点で週3~4日は自宅でリモートワークするという生活スタイルなので、仕事部屋として使うことは必須です。
そしてもう一つは”アトリエ”として使いたいという希望がありました。アトリエなんてカッコつけていってますが、趣味のDIYやモノづくりが楽しめる部屋にしたかったのです。
本当に隠れ家にする
隠れ家にするという意味では、個室にするのが絶対条件でした。趣味でブログ記事書いたりするときも集中する空間が欲しいですが、やっぱり仕事をするなら家族が過ごすリビングとは切り離された空間であってほしいのです。
在宅勤務の良さのひとつに「家族の顔を見ながら仕事ができる」というポイントを挙げる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぶっちゃけ家族の顔を見ながらでは仕事に集中できません。
個人的には「家族の近くにいながらも仕事に集中できる空間がある」というのが大事だと思っています。
少し話がそれましたが、とにかく個室をつくるということは最初から決まっていました。じゃぁその個室へのアクセスをどのようにしようか?と考えたとき、”隠れ家”というキーワードからあることを思いつきます。
自分しか使わない部屋なのだから、他の誰も入ってこれないような隠し部屋にしてしまったらどうか?と閃いちゃったんですよね。
そしたら、それをどうしても実現したくなり、間取り的には南西角部屋の一等地という配置ながら隠し部屋になっているという、なんとも奇妙な(個人的には面白いと思っている)書斎プランができました。
ちなみに隠し扉はこんな感じの物を目指しました。
どうやって扉を隠すか?って色々考えたんですが、コスト的にもデザイン的にも、その他いろんな事情的にもこんな感じがいいだろうということになりました。
実際に完成した隠し扉は、こんな感じです。
実はここ、玄関ホールなんですが、玄関ホールの飾りっぽく、角材を床から天井まで貼った特注の建具を作っていただきました(!)
玄関の壁は塗り壁で、扉の角材の隙間は壁紙を貼ってあるので、よーく見ると色味が違うのでバレてしまいます。自分は扉だと分かっているので、よーく見なくてもちょっと色の違いが気になります・・・
ここはやっぱり、角材の隙間も漆喰を塗るべきだった…とちょっと後悔。いや、そんなことできるのかどうかは知りませんが。
さて、この扉はどうやって開けるでしょうか?それは…ご想像にお任せします。ドアノブの構造や部品もゼロから考え、図面を描き、オーダーしました。建具屋さんもビックリの構造です(汗)
アトリエ的な使い方もできる家具配置
書斎へのもう一つの要望はアトリエ的な使い方をすることでした。僕のいちばんの趣味はDIYで、いろんなものを手作りするのが好きなんですね。
基本的には木工が好きなので、書斎の中に木工旋盤やらボール盤やらが将来的には設置できるように、床を半分くらい土間にしてしまおうか?!なんてことも考えましたが、それは4畳半では厳しいか…と思いとどまり、結論としては仕事やブログなど主にパソコン作業用のデスクと、その背面に作業机を設えることにしました。
ちなみにこの書斎の間取り図はSketchUpというフリーソフトをつかって描いてます。このブログの記事をいくつか見てもらうと分かりますが、この書斎みたいなレイアウト図をすべての部屋について作っています(!)
SketchUpはCADとまでは言えない気もしますが、3Dお絵かきソフトとしてはとっても使いやすくていい感じです。
実際に自分が持ち込む椅子とかパソコンとか、配置してみたらサイズ感がどうもおかしい…なんてことにならないように、実際に収納物なんかもいろいろ配置してみてレイアウトを決めているのです。
工務店でも3Dのパースを描いてくれますが、それはあくまで間取りとか窓の配置とか造作家具のレイアウトみたいなところがメインです。
だから、自分で持ち込む家具やパソコンなんかのモデルをSketchUpで作ってみては並べているのです。SketchUpで一度モデルを作ってしまえば、その後模様替えの際などにパソコンの画面上でシミュレーションができたりするので便利ですよ。
住み始めて約1年後の書斎はこんな感じです。まずはパソコン作業側。
27インチモニター×2と、Wacomのペンタブのトリプルモニター仕様です。快適な在宅勤務にはこれくらいのモニターの広さと手書きできるモニターが欠かせません。
そして作業デスク側がこちら。
こちらは、常に散らかっています(汗)。プラモデル用の塗装ブースがあり、電子工作などもできる環境であり、ちょっとした実験室状態です。塗装ブースの排気を屋外へ出せる排気口もきちんと備えているのがポイントです。
書斎の窓を考える
もともと北側の書斎を考えていたので、それほど太陽光を取り込まない、どちらかと言えばやや暗めの落ち着いた雰囲気の書斎を当初は考えていました。
でも南側に配置することにしたら、やっぱり南面に窓がほしいな~と思うようになりました。南の角部屋なのに南側の窓がないなんてもったいなすぎる!!
と言うことで窓を設置することにしたけれど、どんな窓にしようか?これまた悩みました。フツーの引き違い窓とかは、絶対イヤだと思いました(笑)
結論として、上の写真に示すような窓の配置になりました…って、この写真でどこに窓が配置されるかわかるでしょうか?
なんとなーく、正方形の窓が入りそうな場所が2か所あるのがわかるでしょうか?この写真は上棟から数日後の、まだ内装が出来上がる前の写真です。
この写真だけで窓の配置が分かったあなたは業界の人かもしれませんね。そうです。大きさも高さも開け方までも違うほぼ正方形の窓を2つ配置しました。
実際の書斎の窓はこんな感じです。
夜撮影したのでブラインドが下りていますが、こんな感じで高さの違う窓が2つ並んでいます。大きい方の窓は、OAチェアに座ったときに丁度目線の高さになる窓です。こちらは開けることができて、換気用でもあります。
小さい方の窓は、開かずの窓です。こちらは立った時に丁度外が見えるくらいの高さになっています。座った位置からであれば、空が見えます。
せっかく明るい南側に書斎を配置したので、こんな感じで、外の明るさを感じられる窓を作りました。
木に囲まれた部屋
もうひとつ書斎でこだわったのは、木に囲まれた部屋にすることです。我が家の建築をお願いしている工務店『せこ住研』さんは、無垢材にこだわった家づくりをされている工務店です。
ですので、内装壁材なんかもふんだんに無垢材を使った作品を多く手掛けられています。完成見学会などでそんな家を見ているうちに、
と思うようになりました。でも、家づくりは多くの場合、家族で色々決めていくことになりますので、自分の要望ばかりが通るわけではありません。
妻はどちらかと言うと白い壁が好きなんだということが、家づくりを始めて初めて分かるのです。意見が食い違ったときにどうするか…家づくりでは沢山そんな場面があるので、普段から喧嘩っ早いご夫婦はさぞ大変なことでしょう(笑)
我が家はどうしたかと言うと、ピンポイントで無垢材の板貼りの壁を取り入れて、基本は白い塗り壁(または珪藻クロス)にしようということになりました。
だから我が家の中で無垢材の板貼りになる部屋は書斎、和室、トイレの3カ所です。
そう!書斎はやっぱり無垢材の木に囲まれた部屋にしました。まぁ書斎は基本的に僕しか使わない予定なので、僕の好きなようにさせてもらいました。
ということで、完全に無垢の木で囲まれた書斎ができましたとさ。壁材は通称”白杉”と呼ばれる、杉の白っぽい部分をつかった無垢材です。木目が美しいですね。
おわりに
ということで、今回は書斎のプランニングについて書いてみました。書斎ひとつとっても紆余曲折、いろいろありました。
こんなプランニングをあーでもない、こーでもない、と各部屋についてやってるんですから、家づくりってホントに体力と脳みそを消耗します…めちゃくちゃ楽しいんですけどね!
この記事があなたの家づくり(書斎づくり)の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
おまけ
おまけのジムニーコレクション。愛車なので、ついつい集めちゃいますね。手前のベージュやグレーや黒いジムニーは、自家製です(トミカを買ってきて再塗装)。